脳外傷による高次脳機能障害は、意識消失を伴う頭部外傷後に起こりやすいことが大きな特徴となっています。
一時性のびまん性脳損傷(びまん性軸索損傷等)の場合には外傷直後から意識障害が発生しますが、二次性びまん性脳障害の場合には、外傷後しばらくして頭蓋内血腫や脳腫脹が増悪することにより、途中から意識障害が深まるという特徴があります。
意識障害については、「昏睡〜半昏睡で、刺激による開眼をしない程度の意識障害=JCSが3桁、
GCSが8点以下」が6時間以上続いているか、「健忘症〜軽症意識障害=JCSが2桁、GCSが13点〜14点」が一週間以上続いているかといったような意識障害の程度の判定方法があります。
脳外傷後の意識障害がおよそ6時間以上継続するケースでは、永続的な高次脳機能障害が残ることが多いと言えます。